【出水市】下鯖町にある薩摩藩の最重要関所跡です

「野間の関跡」は、出水市下鯖町にある関所跡です。薩摩藩は、独自の封建社会により、二重鎖国ともいえる、厳重な取り締まりを行いました。薩摩藩から領外への主要陸路は、出水、大口、高岡の三筋で、中でも出水筋は、最重要視されました。関の規制は時代によってことなりますが、他領への旅行者や物資の出荷を検査し、無証文の者は絶対に入れませんでした。それを担っていたのが、この野間の関です。第一級の番所で、その厳しさは全国にも知られていました。「薩摩びと いかにやいかに 刈萱（かるかや）の 関も鎖さぬ（とざさぬ）御代と知らずや」と薩摩に入ろうとした尊王思想家の高山彦九郎が、太宰府の刈萱の関さえも通してくれる時代なのに、野間の関で足止めされたことを詠んだものです。野間の関は、明治維新、廃藩置県を経てその役目を終わらせました。この石碑は国境警備の要であった野間の関を後世に伝えようと、大正12年に建立されたもので、石碑に書かれた文字は、東郷平八郎元帥の書です。関所跡が見てみたい方は、行かれてみてはいかがでしょうか？

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